物件探し

【大苦戦の物件探し】

法人を設立した2019年4月末以前に、バーテンダーの松沢とマネージャーの菅原は物件探しで東京中を駆け巡った。
2020年シャンゼリゼ通り化計画のあった虎ノ門や、銀座、六本木、新宿三丁目、渋谷、新橋、神楽坂、、飲食店.comに登録して10坪くらいの空き物件を片っ端から見てきた。
酷い時は、新橋1丁目のどこかのビルの3階が空いているという情報を握り、
片っ端から3階が空室の10坪ほどのペンシルビルを2人で探し回っていたこともあった。
何件か申し込みは行ったが、金銭面や年齢が年齢ということもあり、縁がない状況が続いたが、条件面で決して妥協しない最善の物件選びを諦めず継続してきた。
そこで菅原が20年ほど前に住んでいた神楽坂を重点的に見ることにした。
様々な方にお世話になり、ご協力を頂いたが、人気な街である事、2020年の東京オリンピックを目前に、都内中で熾烈な競争があった事を背景に、だいぶ苦戦を強いられてきた。
しかしある日、知人から現在の物件を紹介して頂き、即契約を決めた。
もともと一般住居として造られているこの物件で飲食店ができるか否かというレベルからの問題もあった。しかしこの時は大きな問題がまだ山積みとなっていることを僕達はまだ知らない。
6月であった。とんとん拍子で進み、物件とは縁そのものだと実感した。
物件を決めるまでにおおよそ3か月かかった。

【ふと横を向けばパーリンカ】
メインストリートの神楽坂通りから一本わき道に入った突き当りに僕たちの物件はあった。
見番横丁という、元々置屋が並んでいた歴史のある通りである。
2階はバー、3階は事務所として利用できるこの物件は異業種の塊である僕達にはぴったりな物件であった。

"神楽坂"という日本の伝統を重んじた上で、国外文化を率先して受け入れ、それが根付いている街というのは、ハンガリーの蒸留酒「パーリンカ」を扱う当店にとって最良の街だ。フランス大使館が元々あったことの影響も大きいだろう。
近隣には十数軒。街全体では約百軒のバーがある。競合他社が多いのは大変じゃないのか、と言う方ももちろんいるが、松沢はそう思わない。バーが多いということはバーを愛するお客様が多くいるということ。周辺にバーは多いほうが良い。
そんな飲食店ひしめき合う神楽坂の中でも最良の立地、最良の物件に出会うことができ、この機会を逃すまいと飛びついた。

東京都新宿区神楽坂3-6-63 2階

花柳界の面影が今尚残る神楽坂見番横丁。
ハンガリーの蒸留酒「パーリンカ」を専門で扱う世界唯一のバーはここに身を置くことを決めた。


引っ越し作業で、簡易ベッド(会社に泊まれるように)を螺旋階段の外側から無理やり搬入した当時は、開業前の悪夢等知る由もなかった。



契約時の神楽坂の物件



現在もだが、3階はほとんど民家そのものである(引っ越し当時)